「営業の売上が伸びていないので、きちんと戦略を立てて動きたい」「今までしっかりとした営業戦略を立てたことがないので、ノウハウがわからない」と悩んでいる方も多いです。
営業活動を、「これまでの経験を活かして、とにかく頑張る」という精神論で行っている企業もあります。たしかに精神論でもある程度の結果は出せるでしょう。
しかし、それでは頭打ちになってしまうため、しっかりとした営業戦略を立てることが大切です。そこで今回は、営業戦略の立て方や具体的なステップをお伝えします。
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そもそも「営業戦略」とは?
営業戦略とは、企業が目的達成のために設定する中長期的な施策のことです。ビジネスシーンにおいては「ストラテジー」と表現されることもあります。
売上やシェアを拡大するために、営業活動にフォーカスし、具体的な戦略を練ります。
企業における営業は、企業方針やブランディングにも関わってくるため、経営者やマネージャーにとって課題になりやすいです。
営業戦略と営業戦術の違い
よくいわれるのが、「営業戦略」と「営業戦術」の違いです。どちらも似たような言葉なので、混同しないように確認しておきましょう。
営業戦略は、自社のリソースを使って目標を達成するために設定します。営業における新規開拓からクライアントとの関係維持など、営業活動全体を考慮するのが特徴です。
一方で営業戦術は、営業戦略を具体的なアクションに落とし込む作業をいいます。たとえば、アポイント獲得や商談など、営業における個々のフェーズにおいて、具体的に何をするかを決めます。
順序としては、「まずは営業戦略で全体のシナリオを決め、そこから営業戦術で行動を具体化する」といったイメージです。
営業戦略は、いわばマニュアルです。マニュアルがあることで進むべき道が分かりやすくなります。仮にイレギュラーがあっても、戦略の中で状況に応じて、戦術を変更することが必要です。
営業戦略を立てる5ステップ
ここからは営業戦略を立てる5ステップをお伝えします。
- 市場調査を実施する
- 自社サービスの現状を数値化する
- 数値から営業課題を抽出する
- 自社サービスの強みを把握する
- 目標を設定する
1. 市場調査を実施する
まずは市場調査を行い、自社の商品・サービスを対象とする市場の分析やターゲット層の動向調査をします。
たとえば、地域の人口やユーザー数、競合他社の戦略、政府の金融政策など、自社の営業活動に営業を与える外部要因を分析します。
また、最近ではインターネットやテクノロジーの発達にともない、顧客ニーズの変化も速いです。市場変化の激しい時代で、競合他社に勝っていくためには、その都度営業戦略も変化させていく必要があります。
2. 自社サービスの現状を数値化する
市場調査ができたら、自社サービスの現状を数値化します。自社が提供する商品サービスの価格や売上、シェアなど、現在抱えている課題を数値化しましょう。
営業活動の現状を「見える化」することで、問題や課題が明確になり、具体的なアクションを考えやすくなります。
3. 数値から営業課題を抽出する
次は営業課題の抽出です。市場調査や現状の数値化をもとに、自社の課題や問題点を洗い出しましょう。
たとえば、「メインのターゲット層に最適な営業活動ができているか」「限られた社内リソースを活用できているか」など、企業によって課題はさまざまです。
解決できるかできないかは一旦置いておいて、まずは全ての課題を洗い出してください。課題の抽出によって、営業活動の現状を俯瞰的に捉えることができます。
4. 自社サービスの強みを把握する
1〜3をもとに具体的な戦略を立てます。戦略をためる際はコアコンピタンスを意識しましょう。コアコンピタンスとは、企業の専門的な能力や技術のことです。
ビジネスにおいては、「他社にはない、自社だけの強み」と言い換えることができます。技術や特徴、価値創出など、自社にどのような魅力があるか、それをどう提供できるかを考えましょう。
戦略を立てる際は、現場の営業スタッフだけでなく、他部署のスタッフにもヒアリングをしてみてください。特に、商品の開発や製造に関わるスタッフへのヒアリングがおすすめです。「開発者の視点」から、自社の商品サービスの強みを理解できるでしょう。
5. 目標を設定する
営業戦略は、目標達成のための施策なので、目標がなければ戦略の立てようがありません。そのため、売上をいくらまで向上させたいのか、営業力をどこまで上げたいのか、など目標を設定しましょう。
また、営業戦略は関係者全員に共有するため、シンプルなものに設定するのが良いです。複雑な目標を設定すると、人によって受け取り方が変わり、行動がちぐはぐになってしまいます。
戦略立案後の「戦術」の立て方
営業戦略を立てたら、次は「営業戦術」で具体的なアクションを決めます。営業戦術は、以下のようなステップで立てていきます。
- 戦略実行の手段を決める
- KPIを設定する
- KPIの進捗を把握し、改善する
1. 戦略実行の手段を決める
まずは戦略実行の手段を決めます。たとえば、下記のように達成したい目標に対してどのような手段が有効なのかを見極めましょう。
- リード獲得→ターゲットリストを作成する、電話対応のマニュアルを見直す
- 商談→ニーズの聞き込み、ニーズ(必要)を「want(欲しい)に変えるためのトークや対応
- 受注→クロージング技術を高める、相手に与えられるメリットを明確にする
フェーズごとに課題を洗い出し、具体的に何ができるかを考えみてください。
2. KPIを設定する
手段が決まったら、KPIを設定します。KPIとは英語の「Key Performance Indicator」の頭文字をとったもので、日本語では「重要業績評価指標」と呼ばれています。
たとえば、「アポイントを100件獲得する」という目標に対して、「1000社に対して営業電話をかける」などがあげられます。設定した目標を実現するために必要な中間指標がKPIにあたります。
3. KPIの進捗を把握し、改善する
最後にKPIの進捗把握と改善です。KPIを行動に移した後、その都度KPIの進捗を確認しましょう。
ただ数字を追うだけでなく、設定した通りに計画を実行できているか、きちんと成果が出ているかを把握することが大切です。
途中で計画とずれていた場合は、その都度KPIの内容を修正しましょう。進捗把握と改善を繰り返すことで、着実に目標達成に近づくことができます。
ただ、設定したKPIと実際の数値が大幅に異なる場合もあります。そういった場合は、なぜ数値が離れているのかの原因を特定し、状況によっては計画自体を止める選択をすることも重要です。
営業戦略に使えるフレームワーク
続いて、営業戦略に使えるフレームワークをご紹介します。
- 3C分析
- ランチェスター戦略
- パレートの法則
3C分析
3C分析とは、Customer(市場、顧客)、Competitor(競合)、Company(会社)の3つの頭文字をとった分析手法です。
顧客分析で市場規模や顧客ニーズの動向などを分析、競合分析で競合他社の商品サービス、シェア、強みや弱みを分析します。
顧客と競合の分析を行った後、差別化を図るために自社として何ができるか、自社の強みや弱みは何か、などを徹底的に考えます。
ランチェスター戦略
ランチェスター戦略とは、弱者と強者それぞれの視点から分析を行う方法になります。かつて戦場で使われていた手法で、「弱者の戦略」ともいわれるように、個人事業主や零細企業でも活用しやすいのが特徴です。
大きな市場でシェアNo.1を獲得しようとすると、莫大なコストがかかります。しかし、「限定された市場」であれば、その分野でシェアを獲得することが可能です。
市場を細かくカテゴライズし、特定の分野でトップを取りに行くという戦略になります。
パレートの法則
パレートの法則は、別名「80:20の法則」とも呼ばれる手法です。ビジネスシーンでは「全体の売上の80%は、20%の顧客の売上で構成されている」「会社の売上の80%は20%の社員が作り出している」などと言われます。
そのため、この20%の部分にフォーカスした施策を行うことで、より高い効果を期待できるのがパレートの法則です。
例えば、売上の20%を作り出している社員が満足できるような会社づくりを進めたり、20%の顧客が満足できるような商品づくりを進めたりします。
営業戦略の成功事例
営業戦略の立て方やフレームワークをご紹介しましたが、それだけではイメージが湧かないでしょう。
ここでは、実際に営業戦略のフレームワークを取り入れたことで、大幅に業績が上がった企業の事例をご紹介します。
- アパホテル
- IBM
アパホテル
アパホテルは、自社の強みを一点集中させる「ランチェスター戦略」によって成功を収めています。
石川県から始まったアパホテルは当初、あえて中心部である金沢市ではなく、金沢の周辺にホテルを開業しました。
その後、アパホテルという認知やブランディングが確立された後、全国の中心部に一気に拡大させることで確実に店舗を増やしていきました。今では、ビジネスホテル業界のトップともいえるポジションのホテルです。
IBM
アメリカの大手テクノロジー企業「IBM」は、世界で初めて「パレートの法則」を活用した企業として知られています。
同社は、自社PCの20%の機能を使うために、ユーザーのPC使用時間の80%が使われていることを発見しました。
そこで、「20%の機能」だけを徹底的に使いやすくした新商品を発売します。その結果、ユーザーの作業効率が大幅に上がり、同商品は大ヒットしました。
まとめ
営業戦略の立て方は次のステップで行います。
- 市場調査を実施する
- 自社サービスの現状を数値化する
- 数値から営業課題を抽出する
- 自社サービスの強みを把握する
- 目標を設定する
また、このようなステップ以外にも営業で使用できるフレームワークを活用することで、より自社の特徴にあった戦略を立てることも可能です。
ぜひこちらの記事を参考により良い営業戦略を立てて売り上げを伸ばしていきましょう。
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