本記事では、法人営業がきついと言われる理由や対処法を解説します。つらいと感じる状況を理解し、今の状態を脱するヒントや適切な対処法を実施していきましょう。
また、法人営業の特徴やメリットなどもまとめました。法人営業は、きついだけでなく、やりがいを感じる仕事でもあります。知識を得て目の前の難関を乗り切りましょう。
法人営業がきつい、つらいと言われる理由
法人営業とは、企業や団体などの法人と言われる相手に自社製品やサービスを販売・提案を行う仕事です。クライアントが企業であるため、製品やサービスの単価は数百万円、数億円といった規模の大きなものであり、成約までにかなりの時間を要します。
そのため、法人営業は「きつい」「つらい」と言われがちな仕事です。理由には以下のようなものがあります。
- ノルマがある
- アポイントが取りづらい
- 休日出勤がある場合も
- 競合との競争が激しい
- 残業が多い
- 幅広い知識が必要
- 接待が多い
- 思うように売れない
- 決裁者までのプロセスが長く複雑
法人営業がなぜきついのかという理由を明確にし、心の葛藤を整理しましょう。
ノルマがある
営業職であれば、仕事の大小に関わらずノルマがあります。ノルマ達成のプレッシャーが大きいことから、精神的にきつい、つらいといった感情を感じがちです。
特に法人営業は、一件の仕事の契約単価が大きく、仕事の結果や評価が企業の利益に直結します。うまくいっていないと周囲の目が気になったり、より仕事のプレッシャーを感じやすくなったりして、精神的につらい状況に陥ってしまいやすいです。
アポイントが取りづらい
新規開拓営業の場合、今まで接点のなかった会社に電話でアポ取りを行います。そのため、相手にとっては、まったく知らない会社からの急な電話ということで警戒され、話を聞いてもらえなかったり、冷たくあしらわれたりすることが多いです。
アポイントが取れなければ、商談には進めません。何件も断られ続けることは、精神的にも負担となるでしょう。
また、運よく相手が話を聞いてもらえる状況でも、短い時間で自社製品のプレゼンを行わなければなりません。快活で分かりやすい話術が求められるため、プレッシャーが大きい仕事と言えます。
休日出勤がある場合も
営業は、自社が休みでも相手先が仕事をしている場合、自社の稼働時間以外の対応を求められます。特に医療関係やサービス業がターゲットの場合は、土日休日に稼働しているため、相手先の指定する時間によっては、休日出勤になることもあります。
また、会社用の携帯を常に所持し、帰宅後や休日に関わらず対応を求められることも多いです。そのため、たとえ休日でも休んだ気がしない、気が休まらないなど精神的に落ち着かない状況が続くこともあります。
競合との競争が激しい
法人営業には、競合相手が必ずいます。相手先も製品やサービスを選ぶときに、いくつかの候補を挙げて比較し、よりよいものを提供する企業と契約したいと考えるのは当たり前と言えます。
特に法人営業は一つの成約額が高額になるため、競争が激化します。製品・サービスのプレゼンはもちろん重要ですが、商談や接待などを通して企業の優良点をアピールし、「〇〇さんから買いたい」と思ってもらえるような関係性を構築することが重要です。
残業が多い
法人営業は、相手先のよい時間帯に合わせてスケジュールを組むことが多いです。また、定時を過ぎてから商談や打ち合わせの予定を組むケースもあるため、自然と残業が多くなります。
複数の営業先を担当している場合は、拘束時間がさらに長くなりがちです。自社製品やサービスの営業先が広い範囲の業界であるほど、企業の就業時間も各々違います。なおさら対応時間がバラバラになり、精神的にも体力的にも疲弊する状況を招きかねません。
幅広い知識が必要
法人営業では、自社の製品やサービスの知識はもちろんですが、顧客となる相手先の企業について知識を得ておかなければいけません。主に以下のような3点について情報を集めておきましょう。
- 顧客の企業理念や事業内容、戦略、ビジョン、資本力など
- 顧客の市場規模、成長性、ニーズ、課題など
- 顧客の取引先
顧客にニーズのある製品やサービスを提案し、商談を行うのが営業の仕事です。そのためには、顧客についてより深い理解がなければいけません。また、顧客の分野によっては、信頼されるために資格取得などを求められることもあります。
接待が多い
法人営業では、製品やサービスの良し悪しだけでなく、顧客との親密な関係性によって契約が決まることも多いです。そのため、通常の商談以外にも、飲み会や接待の場に参加しなければいけないこともあります。
飲み会などの場が苦手な方の場合は、苦痛を感じやすいでしょう。家庭がある場合は、さらに家族との時間がとれないなどのストレスがかかってきます。しかし、法人営業で成果を上げるためには、接待も一つの営業業務であると割り切って行うことも必要です。
思うように売れない
法人営業は個人営業とは異なり、組織の決定で成約の可否が決まります。そのため、自社商品やサービスがいかに相手先に貢献できるかなどを論理的に説明するスキルが必要です。
しかし、焦らず自分のスキルや知識を高める努力を怠らないようにしましょう。
決裁者までのプロセスが長く複雑
法人営業では、決裁権限は担当者ではなく、上司や会社など企業の上層部や責任者が持っています。そのため、担当者がよいと思ってくれたものでも、稟議が通らなければ成約につながりません。
稟議とは、自分の権限だけでは決定できない事案に対して書類を制作し、決定権のある上層部への回覧を行い、承認をもらう手続きのことです。これらを文書でまとめたものを稟議書と言います。
金額の大きな取引や商談には必ず必要で、稟議が通らなければ成約には至りません。そのため、個人営業と比べて決済までのプロセスが長く複雑です。
決裁者に対しての営業方法については以下の記事で解説していますので、ぜひお読みください。
決裁者へのアポの重要性|具体的な営業方法や効果的なポイントを解説
法人営業の特徴
法人営業がつらい理由を紹介しましたが、ここでは改めて法人営業の特徴について、以下の3点を解説します。
- 仕事内容
- 営業スタイル
- 個人営業との違い
法人営業と個人営業では、扱う商材や取引金額の大きさなども違うため、求められる資質や仕事の進め方、成約の仕方など異なることが多い傾向にあります。ここでは、法人営業の特徴や個人営業との相違点について解説しているので、参考にしてください。
仕事内容
法人営業は、個人営業同様、自社の製品やサービスを顧客先に提案・販売を行う仕事です。民間企業や組合、行政機関などの団体を顧客とみなします。
販売する商品やサービスの価格が、数百万や数億円と高額であり、営業活動を始めてから無事成約に至るまでの時間が長いことが特徴です。また、契約の決定権は、担当者ではなく、企業の上層部や責任者であり、組織全体の意見として決まります。
営業スタイル
営業活動には、新規開拓営業と既存のルート営業の2種類があります。ルート営業の業務内容は、顧客へのフォローや新商品の提案・販売です。業務時間内に顧客である企業を巡回し、アフターフォローや新商品の提案などを行います。
新規開拓営業では、顧客獲得のためのリスト作成・アポ取り・飛び込み営業などを実施します。ルート営業とは違って、関係性の構築を一から始めなければいけないため、アポ取りまでにかなりの労力や時間を費やすことになるでしょう。
個人営業との違い
法人営業と個人営業の大きく違う点は、法人営業は個人としてではなく、会社の代表として営業を行っているという姿勢です。商談相手は相手側企業の担当者ですが、決済を行うのは会社の上層部になるため、営業相手を見誤らないようにしましょう。
また、担当者へのプレゼンだけではなく、上層部の接待や競合他社とのコンペやプレゼンといった業務もあり、個人営業とは違って一件あたりの商談に関わる人数が多いです。そのため、個人プレーよりもチームプレーで商談を行います。
法人営業のメリット
法人営業では、個人営業とはまた違ったメリットを享受できるでしょう。ここでは、法人営業のメリットとなる以下の5点について解説します。
- 自社製品やサービスで顧客の業績に影響を与えられる
- 成果が報酬に反映される
- スキルや専門知識が身につく
- 目標を達成したときの達成感が大きい
- 人脈が作れる
法人営業はその難しさから、きつさやつらさなどがクローズアップされがちです。しかしその反面、達成感ややりがいといったメリットも多く感じられる仕事と言えます。
自社製品やサービスで顧客の業績に影響を与えられる
法人営業で契約を獲得した場合の功績は、自社の業績アップに留まりません。顧客側の業績アップにも影響を与えられるため、双方どちらにも貢献しているという実感を得られやすい仕事です。
業績や売上アップに悩んでいる顧客に対して、自分が営業活動を行うことによって達成した案件ならばなおさらでしょう。顧客側の売上や利益、業務の効率化の推進の一助となれれば、自社への信頼感や好感度が上がり、新しいビジネスチャンスも生み出せます。
成果が報酬に反映される
法人営業は成果を上げた分の報酬を得ることができます。法人営業の契約は一件あたりの成果で得られる報酬が高いため、利益も多いです。インセンティブ制度を取り入れている企業も多く、成果次第で驚くほどの高額な報酬を得られることもあります。
営業成果が数値で表されやすいので、明確な数値を目標にして、その成果を達成するというスタイルが合っている方には、やりがいを感じやすい職種と言えるでしょう。
また、契約を獲得した分だけ報酬額がアップするので、成果につながるようになれば
モチベーションを保ちやすい仕事とも言えます。
スキルや専門知識が身につく
法人営業は個人営業よりもスキルや専門知識が多く身につくと言われています。なぜなら、一つの案件に関係する人数が多く、さまざまな立場の人と関わるため、幅広い視点と視野、対応力が必要になるからです。
たとえばプレゼンを行うにしても、立場や業種によって戦略や手法を変えなければ伝わらない場合があります。
また、コンペやセミナーでは、複数人に合わせて情報を伝えることは同じですが、人材の確保や資料の準備、伝達手法などは異なり、さまざまな対応を求められるなかで多くのスキルが身につくでしょう。
目標を達成したときの達成感が大きい
営業のやりがいは、大きな達成感につきるでしょう。特に新規開拓の営業の場合、顧客リストの選定から成約に至るまでに、大変な労力と時間を必要とします。
契約を取るまでには、さまざまな課題や精神的な苦労もあるでしょう。しかし、そのような難易度の高い仕事だからこそ、さまざまな問題をクリアして成約に至ったときの達成感や相手先からの感謝の言葉は、なにものにも代えがたいものがあります。
また、ニーズや課題に沿った商品を利用したときの顧客の反応や態度、その後の様子を追って見ていけるのも、営業担当の醍醐味です。
人脈が作れる
法人営業では、顧客である企業の担当者だけではなく、上層部の幹部や経営者と直接商談を行う場合も多いです。特に経営者とのつながりは、今後の営業活動に有益な人脈を作れます。新たなマーケティングへの参戦への糸口にもなるでしょう。
一つの人脈が新たな人脈を生み、別の担当者とのつながりや、他社の担当者との顔つなぎのチャンスを得られます。一つひとつの出会いが、自分のキャリアやビジネスにつながり有益な関係性をもたらすことを理解して、人間関係を構築していきましょう。
法人営業がきつい、つらいと感じたときの対処法
法人営業のメリットを紹介してきましたが、それでも仕事がきつい、つらいと感じたときには、以下のような対処法を行うのもよいでしょう。
- スキルを磨く・知識を得る
- 知識をインプットし、アウトプットの機会を作る
- 法人営業で成果が出ている人にアプローチ法を学ぶ
- 自社のサービスや商品を改めて見直す
- 適切なターゲットかを確認する
- 営業代行サービスを利用する
自分がどのような問題に直面しているかで、対処法も異なります。まずは自分の問題点を明確にし、適切な対処法を見つけて実践してみましょう。
スキルを磨く・知識を得る
営業成果が上がらずつらい、先輩から教わったことはやっているのになにが違うのか、と悩むことも多いでしょう。そんなときは、自分自身のスキルアップや知識を深めることで、成果につながる可能性があります。
たとえば、いくら自社のプレゼンがうまくいっても、顧客側のニーズがなければ成果にはつながりません。顧客がなにを求めているかを理解する上で、ヒアリング力を高める、顧客の属する業界の知識を得るなどのスキルを磨きましょう。
知識をインプットし、アウトプットの機会を作る
顧客の属する業界の知識を得るとニーズや課題が明確になり、それに見合ったプレゼンが可能です。
また、競合他社の製品・サービスの情報や知識をインプットする必要があります。自社商品やサービスの優位性だけではなく、具体的な競合他社との比較を行いながらのプレゼンが可能となり、顧客に対して深いアプローチができるようになるでしょう。
業界誌や日経新聞、四季報や企業の公式サイトなどを参考にして、あらゆる情報を集め、いつでもアウトプットできるよう準備しておきましょう。
法人営業で成果が出ている人にアプローチ法を学ぶ
法人営業では、顧客側の担当者だけではなく、決裁者に対するアプローチ法も身につけなければ、成約までたどり着くのは難しいです。それぞれに見合ったアプローチ法で、契約に関わる人達の心を動かさなければいけません。
アプローチ法は営業担当者によってさまざまですが、同じ営業部で成果を出している同僚や先輩などに相談して、アドバイスをもらうのもよいでしょう。
また、経験から培った営業のコツや仕事への取り組み方などを聞けば、悩みを解決する可能性があります。法人営業で成果を上げている同業者のアドバイスにはしっかり耳を傾けましょう。
自社のサービスや商品を改めて見直す
なかなか成果が上がらない場合には、今一度、自社のサービスや商品の見直しを行いましょう。自社製品の魅力を充分に伝えるためには、営業担当者がそのものの魅力を把握しておくことが重要です。
仕様や設定の変更にもすぐに気づけるよう、定期的にその詳細を見直すことが必要です。
その上で、顧客側が求めているニーズや課題に合っているかどうかを再度検討します。
顧客側にメリットを示すためにも、自社製品の優位性を明確に示して、営業成果を導きましょう。
適切なターゲットかを確認する
新規開拓営業の場合は、今まで接点のなかったターゲットを導き出し、リスト化します。そのため、リスト化の時点でターゲットの選別がうまくいかないと、自社製品にニーズのある顧客を導くことができません。
ターゲットの選別が終わったら、適切なアプローチ方法をとっているかどうかも確認しましょう。
もしアポ取りにつまずくなら、既存の疑似企業の例などを参考にするなど、データを集めて分析を行います。また、受付で断られているのなら、直接担当者に連絡をしてみるなどの方法も検討してみましょう。
営業代行サービスを利用する
営業の人手が足りない、専門知識を持つ社員がおらず思うような成果が出ないなどの場合には、営業代行サービスの利用もおすすめです。営業代行サービスは、企業の営業活動全般を代理で行ってくれます。
営業代行サービスには、一連の営業業務を代行するものや、テレアポやインサイドセールス支援など、一部の営業業務の代理を行うものなどさまざまです。
新規開拓営業のサポートを依頼したい場合は、顧客リストの作成からアポ取りまでを代行してくれる会社に依頼することで、営業効率を高められるでしょう。
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まとめ
法人営業は、成約で動く金額や関わる人の数も多いため、規模の大きな営業活動です。その分苦労も多く、まだ経験が浅い方はもちろん、ある程度の実績を持つ営業員にとっても大変な仕事と言えます。
成約までに関わる期間も長いため、さまざまな困難な場面に対面し、きつい、つらいと感じることも多いでしょう。思うようにうまくいかないと感じて、悩み、落ち込むこともあるのではないでしょうか。
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