「スクリプトの一言一句にまでこだわり、こちらの想いを汲み取ってくれる『寄り添う姿勢』が、ブランドを一緒に育てていくパートナーだと感じました」
NAOS JAPAN株式会社(以下、NAOS JAPAN)は、フランスに本拠を置くNAOS社の日本法人である。「肌を生態系(エコシステム)として捉え、肌本来の機能を尊重する」という「エコバイオロジー」の独自アプローチを掲げ、敏感肌向けスキンケア「ビオデルマ(Bioderma)」や、エステティックブランド「エステダム(Esthederm)」などを展開している。
世界的な知名度を誇る同社だが、日本市場におけるBtoB営業、特にプロフェッショナル向けチャネル(サロンやクリニック)の開拓には構造的な課題を抱えていた。営業本部長を務める田中さんは当時、組織の脆弱さに危機感を抱いていたと語る。「エステダムにおいては、当時売上構成が特定の既存取引先に大きく依存している状態でした。事業を中長期的に安定成長させるためには、取引先の分散と新たな販路の開拓が不可欠であり、既存ビジネスを維持しながらも“次の柱”を育てていくことが、会社としての重要な経営課題となっていました」。
しかし、その戦略を実行するための「手足」が足りなかった。エステダム事業は、限られた人員体制のもとで運営されており、営業とマーケティングを兼務しながら現場対応を行う状況が続いていた。「既存の取引先への対応だけで手一杯。新規開拓をやらなければならないことは分かっていたが、物理的にその時間を捻出することが不可能だった。もし私が部下に『明日から新規開拓もやってくれ』と言ったら、彼らはパンクしてしまっただろう」。

社内リソースだけで解決するのは不可能だと判断した田中さんは、外部の営業支援サービスの導入を検討し始めた。ネット検索で複数のサービスを比較検討する中で、「カイタク」に白羽の矢が立った。
選定の理由は大きく3つあった。第一に「柔軟性」。コール(テレアポ)と問い合わせフォーム送信のバランスを、状況に合わせて調整できる点が魅力的だった。第二に「リスト作成能力」。NAOS JAPANが求めていたターゲットは、ホテルスパ、医療卸、特定の条件を満たすサロンなど多岐にわたる。「こちらの要望に対して、『その条件ならこういうリストが抽出できます』と具体的な提案があった。ただのリスト提供ではなく、我々のターゲット戦略を理解してくれた点が大きかった」と田中さん。
そして第三に「レポーティングと透明性」である。「投資対効果が見えないのが一番怖い。カイタクは進捗が数値で可視化され、PDCAをどう回すかの報告体制がしっかりしていた。ここなら安心して任せられると感じた」。

契約後、NAOS JAPANとカイタクのプロジェクトは、最初から順風満帆だったわけではない。契約期間を通じてアプローチ手法を変化させ、最適な形を模索していった。当初は「いきなり商談はハードルが高い」と考え、オンラインセミナーへの誘導をゴールに設定した。フォーム送信とコールを組み合わせて実施したが、結果は芳しくなかった。「サロンや代理店のオーナー様など、属性の異なる方々を一括りにしたウェビナーでは、どうしても内容が総花的になってしまい、強い興味を喚起できなかった」。
反省を活かし、一定サイクルを経過後はターゲットを「美容皮膚科(クリニック)」に絞り、ビオデルマの提案を行う方針へ転換した。しかし、ここでも壁にぶつかる。「クリニックはドクターが非常に多忙で、電話がつながりにくい。また、アポイントの日時指定があっても、こちらの少人数の営業体制ではその時間に合わせられないケースが発生してしまった」。
そこで後半期では、課題の本丸である「エステダム」の新規開拓に注力。ターゲットを厳選し、アプローチを行った結果、資料請求数が40件ほどに急増した。「ターゲットと商材がマッチした手応えがあった。ただ、逆に資料請求が来すぎてしまい、社内のリソース不足で追いきれないという新たな課題が見えるほどだった」。
試行錯誤の結果、明確な成果が生まれた。ビオデルマでは、継続的な発注を行う新規顧客の開拓に成功。年間に換算すれば投資額の数倍の売上インパクトとなり、これだけでカイタクへの投資コストを回収してお釣りがくる計算だ。「この1社が決まっただけでも、ROI(投資対効果)としては十分に成功と言える。数字として明確な結果が出たことは非常に満足している」。
さらにエステダムでも、通常なら商談から契約まで半年以上かかるような大手有力企業との商談が実現。わずか2回の商談で契約手続きが進むなど、これまでの常識では考えられないスピードで新規チャネルが開拓されつつある。

成果以上に高く評価しているのが、カイタクチームの姿勢である。 特に印象に残っているのが、トークスクリプトや送信文面の作成プロセスだ。NAOSの製品は、単なる化粧品ではなく「エコバイオロジー」という思想が背景にあるため、そのニュアンスを伝えるのが難しい。「カイタクの担当者さんは、単に業務を切り分けて『あとはやっておきます』というスタンスではなかった。『どう伝えればブランドの価値が伝わるか』を我々と一緒に悩み、一言一句にこだわってスクリプトを練り上げてくれた。あの時間は、単なる打ち合わせではなく、ブランドを育てるための『共創』の時間だった」。この「寄り添う姿勢」があったからこそ、外部パートナーでありながら、NAOS JAPANの営業チームの一員のような熱量でアプローチを実行できた。
カイタクとの取り組みを通じて、NAOS JAPANは「待っているだけでは出会えなかった顧客」との接点を持つことができた。一方で、リード獲得後の「スピード対応」の重要性など、自社の営業体制における課題も浮き彫りになった。「5分以内に架電することの重要性など、カイタクさんから学んだ営業の鉄則は多い。今後は、獲得したリードに対して社内がいかに素早く熱量を持って対応できるか、その体制整備が次のステップになる」。
今後は、展示会やリアルイベントなどの施策も強化していく予定だという。「展示会で集めた名刺データの活用など、カイタクさんのリソースを活かせる場面はまだまだある。デジタルとリアル、そして外部パートナーの力をうまく融合させながら、エコバイオロジーの輪を日本中に広げていきたい」。少数精鋭の組織だからこそ、信頼できるパートナーと共に「攻め」の営業を行う。NAOS JAPANの挑戦は、次のフェーズへと進んでいる。
フランスに本社を置くNAOS社の化粧品ブランド(ビオデルマ、エステダム)の輸入・販売。「エコバイオロジー(Ecobiology)」のアプローチに基づくスキンケア製品の展開。
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